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薄利の中小製造業でも、社内AI活用を小さく始められるのか
中小製造業の現場では、DXやAI活用の必要性を感じていても、すぐに大きな投資へ踏み切ることは簡単ではありません。日々の仕事は薄利になりやすく、設備、人材、材料費、納期対応など、優先して考えなければならないことが多くあります。
その一方で、社内には日々の判断や経験が積み重なっています。加工の考え方、見積時に確認すべきこと、過去に起きた不具合、現場での注意点など、熟練者や経営層に集まりやすい知見を、必要なときに確認しやすくしたいという課題があります。
株式会社ヤマナカでは、この課題に対して、いきなり大きなシステムを導入するのではなく、まず自社で小さく試すことから始めています。その一つが、社内の知見や相談内容を確認しやすくするための「社内AI相談窓口」の試作・運用です。
取り組みを進める中で役に立っているのが、Codexに相談しながら作業を進める方法です。専門知識が十分でない段階でも、日本語で疑問点を確認しながら、ページ制作、ブログ更新、社内用の小さな仕組みづくりを一つずつ進められるところに価値を感じています。
もちろん、AIの回答は万能ではありません。重要な判断、金額、品質、納期、外部へ出す文面などは、人が確認する必要があります。ただ、最初の整理、たたき台づくり、過去情報の確認、社内ノウハウの見える化には、十分に活用できる可能性があります。
当社がこの取り組みを発信する理由は、AIシステムを販売するためではありません。同じように、DXに興味はあるけれど高額な投資は難しい、何から始めればよいか分からない、と感じている中小製造業の方にとって、最初の一歩を考えるきっかけになればと考えているからです。
なお、情報交換の入口は開いていますが、個別の業務整理、資料作成、社内AI相談窓口の設計、簡易Webアプリ作成など、具体的な支援は有償で承ります。無料相談を前提にしたものではなく、同じ中小製造業として課題を整理し、必要な範囲を一緒に考えるための入口です。
金属加工においても、図面通りに作るだけでなく、形状の見直し、作りやすさ、コスト、継続生産のしやすさを考えることが大切です。社内AI活用も同じで、自社の現実に合う範囲から始め、試しながら改善していくことが重要だと感じています。
これからもヤマナカでは、金属加工の本業を大切にしながら、自社内の改善にも取り組んでいきます。その実践を、同じ製造業の方にとって参考になる形で、少しずつ発信していきたいと考えています。
投稿: 2026/06/12
第38回優秀板金製品技能フェアにて「にわ先かまど」が技能奨励賞を受賞しました
このたび、株式会社ヤマナカが出品した折りたたみ式もみ殻燃料かまど「にわ先かまど」が、第38回優秀板金製品技能フェア 組立品の部において、技能奨励賞を受賞しました。
「にわ先かまど」は、もみ殻を燃料として活用する、折りたたみ式の金属製かまどです。
米づくりの過程で生まれるもみ殻を、もう一度使える熱エネルギーとして活かし、火を育てること、ごはんを炊くこと、食べることまでを一つの体験としてつなげる製品として開発してきました。
今回評価いただいたのは、板金製品としての設計と加工の積み重ねです。
薄板ステンレスを活かしながら、無溶接の一体成形蝶番、荷重を分散する構造設計、A4サイズに収納できる構造を組み合わせることで、組立性、外観、強度、持ち運びやすさを一つの商品として成立させました。こうした点が、板金加工技術を活かした製品として評価されたものと受け止めています。
当社は、茨城県結城市で金属製品製造を行う一方で、米づくりや果樹栽培にも取り組んでいます。
「にわ先かまど」は、そうした製造と農業の両方に関わってきたからこそ生まれた製品です。昔の知恵として使われてきた、もみ殻を燃料にする考え方を、現代の板金加工技術で、今の暮らしや使い方に合う形へつくり直したい。そんな思いから開発を進めてきました。
今回の受賞を励みに、これからもヤマナカは、現場で使えるものを大切にしながら、ものづくりの力で新しい価値づくりに取り組んでまいります。
ご支援いただいている皆さま、関わってくださっている皆さまに、心より感謝申し上げます。
投稿: 2026/03/11
アッシーリスの取り組みが「いばらきデザインセレクション2025」【ソーシャルデザイン部門】で「選定」という評価を獲得しました
2025年11月12日に公式発表された「いばらきデザインセレクション2025」において、当社が展開するライフスタイルブランド「アッシーリス」の取り組みが、【ソーシャルデザイン部門】で「選定」として正式に評価を受けました。
今回の選定対象となったのは、もみ殻を燃料とした循環型かまど「にわ先かまど」と、都市空間で果樹栽培を可能にする組立式果樹棚「モバイルグリーンガーデン」です。金属加工の専門技術と地域資源を組み合わせ、人と自然、地域をつなぐデザインとして評価をいただきました。
当社は創業以来、金属製品製造業としてプレス加工・レーザ切断・溶接・組立といった技術を磨いてきました。今回評価された二つの製品は、これらの技術を生活領域へ応用し、「暮らしの中に小さな循環を取り戻す」という視点で設計しています。
「にわ先かまど」は、もみ殻を火力に変え、煙が少なく安定した火で炊飯できる構造としました。組立式のステンレス構造は持ち運びが容易であり、金属加工の強みを最大限に活かした製品です。
一方「モバイルグリーンガーデン」は、金属フレームとプランターなどを組み合わせ、都市部でも本格的な果樹栽培を可能にする果樹棚として開発しました。
これらはいずれも、素材への理解と構造設計の工夫から生まれた当社ならではの取り組みです。
アッシーリスの活動は、製品開発にとどまらず、地域の農業体験、探究学習、高校生との協働など、多様な実践と結びついています。シャインマスカットなどの収穫体験や、米づくりの探究学習などの「Field to Mouth(採って、食べる)」の取り組みでは、地域の方々や高校生が参加し、ものづくり企業が地域を支える“社会装置”として役割を果たす可能性を広げてきました。今回の選定は、こうした実践が「地域を開くデザイン」として認められたものでもあります。
当社はこれからも、本業である金属加工技術を基盤としながら、地域資源や暮らしと結びついた新しい価値づくりに挑戦していきます。地域の未来に寄り添う企業として、技術・製品・体験を通じて、人や社会とのつながりを育む活動を続けてまいります。
投稿: 2025/11/19
